点鍾 :宮田会長
ソング :我らの生業
司会 :宇津木SAA
お客様

会長挨拶 宮田会長

本日は、幻冬舎から出版されている田中久夫氏著「ロータリークラブに入ろう」から今月のテーマであります「職業奉仕」についての記載を皆さまに紹介したいと思います。著者の田中久夫さんは高崎ロータリークラブ所属で税理士法人の代表であるとともに高崎経済大学の教授でもあります。

ロータリーにとって大切な概念である「職業奉仕」の意味を探るために、一旦、時を戻して考えてみたいと思います。
ポール・ハリスがロータリーの創設を考えていた20世紀初頭のアメリカ・シカゴは、禁酒法施行のもとアル・カポネのようなギャングが台頭し、世間一般に商業道徳の欠如は著しく、かつ不正行為が蔓延して、拝金主義が支配する社会情勢であったそうです。
それに対峙し正義を守る立場の青年弁護士ポール・ハリスは「職業」の基本コンセプトとして当時の状況からは対極にある「勤労」(真面目に働くこと)という単純なことだったと考えられます。
したがって、倫理観を基礎にした「勤労による社会貢献」というのが、もっとも彼の持つコンセプトに近いのではないかと思われます。
しかも、それはやみくもに利益追求を蔑視することではなかったはずです。日本資本主義の父・渋沢栄一の経営哲学と同じく「道徳に基づいた商業」を目指していたのでしょう。
ロータリーの「職業奉仕」の英語表記は「vocational service」です。「職業」に関する単語としてはprofession と vocation と occupation の三つがあります。
professionの pro には「前に出て」や「人様に向かって」の意味があり、fess には「明言する」とか「公言する」の意味があるので、profession は「高度な専門性を有する知識の高いレベルの職業」を指しています。
一方、occupation は、occupy が時間や空間を「占める」ことを意味し、「生計を立てるために従事する」職業を指している。イメージとしては会社員のように会社に従属して自らが労働しその対価を得るような職業のことです。なので一般的に履歴書の「職業」欄にはoccupation と書かれています。
そして vocation は、「生計を立てる手段の技能(スキル)を職業」とすることを意味し、その語源は voice やvocal という「声」からきていて、神の声や神の思し召しで与えられた「使命」(仕事)、「天職」と訳されることもあります。
したがってロータリーにいう「職業奉仕 vocational service」とは、「天(神)から授かった職業を、高い倫理基準を保ちながら、社会に貢献する場として奉仕の理念を実践していく機会」として解釈することが妥当だと思われます。
つまりは「勤労」です。勤労は、訓読みすれば、「労働に勤しむ(いそしむ)」だ。「勤しむ」は、「つとめる」、「はげむ」、「せいをだす」の意味です。
総じて、「真面目に体力を使って仕事に励む」ことが「勤労」の意味になります。
 職業奉仕は今月だけのテーマではなく、ロータリアンとしては永遠のテーマでもあります。どうぞそれぞれ皆様の能力を大いに発揮しながらこのテーマを実践していただきたいと思います。

参考文献 田中久夫著 「ロータリークラブに入ろう」幻冬舎

職業奉仕委員会卓話
職業奉仕委員長 増田会員
職業奉仕委員会卓話
職業奉仕委員長 増田会員

皆様、明けましておめでとうございます。
本年もよろしくお願いいたします。

今月は職業奉仕月間となりますので、職業奉仕委員長として卓話をさせて頂きます。
また、今年度の活動につきましてはもう少し暖かくなりましたら理事会の承認を得て
実施したいと思っておりますので、その際にはご協力のほどよろしくお願いいたします。

さて、どのようなお話をしようかと考えましたが、年度初めのクラブ協議会において
委員長の任を拝命させて頂いたことは、わたくし自身が学ばせて頂く機会だと申し上げましたので、今回は私が思う職業奉仕について卓話をさせて頂きます。
インターネットからの情報や参考文献からの内容ですので解釈違いや思い違い等があるとは思います。その際には改めてご指導いただければと思います。

さて、昨年11月の鵜沢ガバナー公式訪問の講話でも、最近のRIにでは職業奉仕について
あまり発信をしていない状況ではあるがロータリー活動においての職業奉仕は原則であるとのお言葉を頂きました。

一方、2023年12月号のロータリーの友の裏表紙には「職業奉仕の話、誰が難しくしているの?」「職業奉仕は難解か」という言葉が並んでいます。

一体、職業奉仕とは何が難しいのでしょうか?

例えば当クラブの委員会編成を見ますと「奉仕」と入るものはクラブ奉仕と奉仕プロジェクト(職業・社会・国際・青少年)になります。
これらの奉仕活動は、ある言葉を入れると非常に分かりやすくなるといわれています。
それは「に対して」です。
クラブに対して奉仕する。地域社会に対して奉仕する。国際社会に対して奉仕する。青少年に対して奉仕する。ということになります。

一方、職業に対して奉仕する。ではよくわからない内容です。
「職業を通じて奉仕する」ということになると思います。

また、職業奉仕という単語は「職業」=自らが利益を得る 「奉仕」=自分以外の方々に という解釈が一般的でありベクトル(力の向かう方向)が真逆である言葉で形成されています。

これは言い換えますと受益者が誰であるかということになります。
職業奉仕を実践すればするほど、受益者である自らが潤います。
一方、他の奉仕活動は他者が受益者となります。

皆さん「ロータリーの樹」はご存じだと思います。
ロータリーの樹では、根の部分がクラブ奉仕や親睦、樹木の幹の部分が「職業奉仕」となっています。そして、枝葉の部分に他の奉仕事業やロータリー財団が配置されています。

樹木が成長してたくさんの果実を実らせるには、根が大事であり、そして幹が太くなければなりません。
つまり、自らの職業という「幹」を太くすることで、より多くの果実(社会奉仕)を得られることができます。
「幹」を太くするということは、自身の職業が大きくなる、事業が安定する等ということになり受益者は自分です。また、それによって実った果実が社会奉仕や青少年奉仕という他者が受益者となる活動につながっていくと考えられます。

ここで一つの疑問が生まれます。
冒頭の鵜沢ガバナーの講和内容でも触れましたが、ロータリーにおいて職業奉仕は原則であり、この職業奉仕活動をすればするほど自己の利益が増加するという、奉仕とは矛盾する側面があるということになります。

奉仕といいながら、「幹」を太くする、つまり自身の事業を一所懸命に行いより多くの利益を獲得することが果たして奉仕といえるのだろうか?・・と

そこである文書を見直してみたいと思います。
我々のロータリー活動において、重要な文書の一つである「決議23-24」です。
この文書の中に
(1)ロータリーは、基本的には、一つの人生哲学であり、それは利己的な欲求と義務およびこれに伴う他人のために奉仕したいという感情とのあいだに常に存在する矛盾を和らげようとするものである。この哲学は奉仕−「超我の奉仕」の哲学であり、これは「最もよく奉仕する者、最も多く報いられる」という実践的な倫理原則に基づくものである。


RIとしては、この決議文をもってロータリアンが抱える矛盾を「最もよく奉仕する者、最も多く報いられる」という実践的な倫理原則に基づきその解釈を導いているのだと思います。


最後に具体的な職業奉仕活動とはなんでしょうか?

例えば、自らの職業を通じて「出前授業」を行ったとします。
この場合、子供たち、またその先の親御さんに自社をPRすることができ、自らが利益を享受することができる可能性が広がります。一方、「出前事業」の活動は社会奉仕活動となります。つまり、職業奉仕は根幹であり、その活動を通じて社会奉仕活動に波及したとみることもできます。

「職場見学」はどうでしょうか?
自分の知らない職場を見学することで、新たな発見があり、自身の事業に活かすことができるのならば職業奉仕活動といえると思います。

このように職業奉仕はロータリー活動の原則に当たると思います。

ロータリー活動の原則の一つといえば「例会」に出席することだと思います。
多少、こじつけもあると思いますが、つまり「例会に出席する」=職業奉仕活動と捉えることもできると思います。

つまり、例会に出席し、仲間と親睦を図り、自身の知らないこと、悩んでいること等の解決の糸口を探し、これをもって自身の事業を発展させることが職業奉仕活動の一つであると思います。
ということでございますので、自分の事は棚に上げつつ、皆さん例会には積極的に出席し
盛り上げて下さいますようお願い申し上げます。

以上、つたない、偏った見解も多くあったと思いますが、職業奉仕委員長の卓話とさせて頂きます。

ご清聴ありがとうございました。

ニコニコ報告:
<宮田会長>
新たな一年が皆様にとってすばらしい年になることを祈念しております。

<北村幹事>
あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願い致します。事務所カレンダー是非お持ち帰りいただければ幸いです。

<根本会員>
新年あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。

<田島会員>
皆様、本年もどうぞ宜しくお願いします。

<大野会員>
今年も皆様のご指導よろしくお願いします。

出席報告:
本日の出席者数23名
本日の出席率今回69.69% 前々回100%

事務局:
〒290-0081 千葉県市原市五井中央西1-22-25 市原商工会議所2階
TEL 0436(37)2524 FAX 0436(37)2546
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