卓話　「電車の旅」　 国際親善奨学生　楊柏華さん
　大学時代の鉄道クラブの友人が日本に遊びに来て、久しぶりに一緒に電車の旅に出かけました。
　東京から横須賀線、江ノ電で藤沢に行きました。　鎌倉、藤沢間の江ノ電では、時には住宅の軒先を、時には一般道路という感じで、一昔前の文化を味わいました。相模湾から江ノ島が照り映える夕暮れの景色はとても美しく、時のたつのも忘れ見とれてしまいました。
　帰りは東海道線で横浜へ行き、みなとみらい線で中華街へ向かいました。みなとみらい線の特急は新システムのLEDで通過駅もきちんと表示され、乗客から歓声が上がっていました。
　あわただしいつかの間の旅でしたが、江ノ電では、田舎の雑貨屋のような高校時代家に帰った時のような懐かしさを感じ、みなとみらい線では、そのハイテクさに未来を感じさせられ、非常に忘れられない有意義な電車の旅になりました。

ビジネス卓話　森正利会員
　○最近の地価動向について
　　　市原市内の地価は、平成２〜３年頃をピークに、下落が続いてきましたが、平成１８年頃から市街地を中心に地価は下げ　止まり状況となり、一部では上昇傾向が認められ、平成１９年頃からはほとんどの地域で上昇（但し、市街地から離れた地域　では横ばい状況）しています。駅に近い商業地では、年間最大約１０％程度、駅から歩ける住宅地では約１５％以上の上昇　率であります。これは、東京方面の地価上昇の波及と、市内の地価がかなり下落したことにより、値頃感がでてきたことによ　るものであります。
　　この３月末に平成２０年１月１日現在の地価公示価格が発表されますが、市原市では住宅地平均年率５％程度、商業地平　均年率７〜８％程度の上昇となるようです。ちなみに隣接する千葉市では、住宅地平均年率５％程度、商業地平均年率９％　程度のようです。
　　但し、これは今年１月１日までの地価動向であり、今年になってからは不透明な状況にあります。アメリカのサブプライムロ　ーンの問題、国内にあっては構造計算問題に端を発した、建築基準法の改正による建築確認がとれるまでの時間のかかり　すぎ、不動産業界ではかなり厳しい状況にあること等により、今年の地価がどうなるのか不透明であります。また、かっての　ように下落に転じるとは思いませんが、上昇から横ばいに近い状況になるかもしれません。
　
　○不動産鑑定士という職業について
　　不動産鑑定士という資格は、弁護士、公認会計士等と同じく、かなりボリュームのある試験を通らなければならない資格で　す。試験は、民法、経済学、会計学、行政法規（例えば、都市計画法、建築基準法、農地法、土地区画整理法などかなりの　数の法律）それに不動産鑑定理論からなっております。
　　昨年は約4,000人が受験し、最終的な合格者が120人でした。
　仕事の内容といえば、国の構図価格の鑑定評価、県の地価調査の鑑定評価、税務署の相続税、路線価の鑑定評価、各市　町村の固定資産税評価額算出のもととなる鑑定評価等公的な評価があります。国、県、市が道路用地等を買収する場合の　公共事業関連の鑑定評価もあります。
　　土地の価格、借地権の価格、建物の賃料、土地の地代等の争いの場合の訴訟の鑑定評価、競売の基礎価格の評価、さ　　らには金融機関の担保評価、税務上の鑑定評価等があります。
　　人の財産を評価するわけですから、間違いなどあってはいけませんし、複雑な権利が絡んだ物件の評価はかなり神経を使　います。
　　簡単に紹介しましたが、今後機会がありましたら、借地問題など専門的な話もしたいと思います。