市原中央ロータリークラブ週報      2010.09.14
第1070号

国際ロータリー第2790地区ガバナー 織田 吉郎
第2790地区第3分区Bガバナー補佐 水野 謙一
会 長:田仲 正道
幹 事:守屋謙一郎
例 会:毎週火曜日12時30分点鐘 五井グランドホテル

点 鐘:田仲正道会長
ソング:四つのテスト
司 会:諏訪廣勝SAA
お客様:地区職業奉仕 始平堂玄昌会員(千葉幕張RC)

例会内容
 点鐘
 会長挨拶・幹事報告 
 2010年−2011年 RI2790地区職業奉仕卓話 始平堂玄昌会員(千葉幕張RC)
  ニコニコ報告・出席報告
 点鐘・閉会

会長挨拶:田仲正道会長

 皆さんこんにちは!
 地区職業奉仕委員会の始平堂様本日はお忙しい中有難うございます。本日はロータリーにとって大変、有益なお話を期待いたしております。
 先週7日は元ガバナー補佐の宮野会員のご講義による炉辺会談には入会3年未満の会員の皆様には多数御参加いただき有難うございました。
 今日は宮野会員の講話と関連したお話を始平堂様にしていただけるものと思います。
 昨日は元米山奨学生の阮双玉さんの結婚式があり、私と時田矗会員、鈴木幸平会員ご夫妻、稗田会員、池田会員、谷川会員が出席いたしました。特にカウンセラーをお努めいただいた鈴木会員ご夫妻は式においても、披露宴でも今回列席出来なかった中国の御両親に代わって日本のお父さん、お母さんの役目を果たされました。阮さんも日本の御両親として心から鈴木ご夫妻を慕っておられる様子でした。カウンセラー冥利に尽きるものと思われます。
 ご苦労様でした。

幹事報告: 守屋謙一郎幹事

 ◇9月21日(火)の例会を9月24日(金)の第3分区B情報研究会に変更します。

 ◇宮寺克幸会員の所属が、東セン貿から万地球に変更になります。

 ◇訃報   千葉西RC新井英次ホスト会長夫人
           通  夜  9月15日  18:00
           告別式  9月16日  13:00

例会変更のお知らせ
 千葉中央RC
  平成22年12月9日→12月11日 クリスマス忘年例会
  平成22年12月30日 定款により休会
  平成23年1月6日  新年夜例会

委員会報告:  
  
 な し 

2010年−2011年 RI2790地区職業奉仕卓話: 地区職業奉仕委員会 始平堂玄昌会員
                                               (千葉幕張RC)


 地区職業奉仕委員の始平堂です。千葉幕張RC所属で職業分類は、歯科医師です。今日は今年度、織田ガバナーの方針に沿って職業奉仕についての少々堅い話をさせていただきます。
 地区の活動は、手続き要覧にあるとおり、「個々のロータリークラブがロータリーの綱領を推進するのを助けること」が目的です。地区もクラブもその綱領に対してある程度の共通の認識がなければ地区の活動も、個々のクラブの活動もお互いに目指すものが違ってしまい、おかしな(ちぐはぐ)になってしまいます。
 そこで、織田ガバナーは、その方針の中で、標準ロータリークラブ定款第4条の綱領を正しく理解すること、そして共通の認識をもつことの必要性をあらためて強調しています。
 ガバナーは、日本語訳の綱領にあたるObject(The Object of Rotary)を本来の訳である目的と解釈し、よりわかり易く、地区のロータリアンがこのロータリーの目的を今一度見つめなおし、理解を深め、共通認識を持つよう呼びかけています。
 ですから、今日の私の役割も貴クラブがロータリーの綱領を推進するためのお手伝いということになります。
 しかしながら、私のような人間が各クラブに対してとても手助けなどできるとは思いません。私ができることは、私が私なりに自クラブの例会や、炉辺会合を通じて仲間と話し合ってきたことや、職業奉仕について、冨委員長をはじめとする地区委員の皆さんと話し合ってきたことや一緒に考えたことなどを柱にして、この席においても、皆さんとロータリーについての問題意識を共有したり、自分の経験を踏まえて議論することぐらいではないかと考えています。その結果として少しでもクラブのお役に立てればと思います。
 (そう考えて、ここでは勇気を持ってお話をさせていただきたいと思います。)
 今年度はどのようにして、地区の職業奉仕委員会の活動をしているのか、簡単に説明します。
 地区職業奉仕委員会は土屋亮平パストガバナーを委員長として、今回の様に地区84クラブを対象に各クラブヘ卓話させていただきフオーラムを開催する職業奉仕研修委員会と、14分区を対象にロータリー情報研究会を開催し職業奉仕について理解を深めていただく職業奉仕クラブ研修委員会の二つの小委員会に分かれ活動しています。
 この地区は、9月24日(金)にロータリー情報研究会が開催されますので、よろしくお願いいたします。
 本題の、ロータリーの綱領とそこに謳われている職業奉仕の理念について話します。これは、ベテランのロータリアンの皆さんや、職業奉仕委員長さんには今更というような話になってしまいますが、お聞きください。
 職業という言葉は、ロータリーにとって鍵となる言葉です。今は変化してきていますが、一業種一人というロータリーの入会基準が最も特徴的です。
 その職業と奉仕が結びついた職業奉仕という言葉は、ロータリー独特のものです。この職業奉仕という言葉と考え方はロータリーを特徴づけるとともに、ロータリーの基盤であり、ロータリーが職業奉仕を失えば単なる奉仕団体でしかないと言い切る元RI会長(ジョン・ケニー)もいます。
 ロータリーの職業奉仕は、クラブ奉仕や社会奉仕、国際奉仕の対象がクラブ、社会、国際社会というのとは違い、自分の職業を対象に奉仕するものではありません。ここが、他の奉仕より少し分かりづらい理由でもあります。
 結論から言うと、職業奉仕の考え方はアーサー・フレデリック・シェルドンが提唱し、ロータリーがそのまま取り入れたモットー、「もっとも良く奉仕する者、もっとも多く報いられる」で表現されています。
 *アーサー・フレデリック・シェルドン:1868生、ミシガン州。ロータリーにスローガンをもたらした人。ミシガン大学卒後、教科書販売で生計を立てていた。自転車に乗って、書物を売っていたその後、出版会社を経営し成功。(賄賂が横行していた時代)。 1902年、シカゴにシェルドン販売学専門学校を設立ポール・ハリスとの出会いは記録がない。1907年より前であることは確か。
 では、このシェルドンのいう職業奉仕とはどんな考え方でしょう。我々職業人が、自らの事業の継続的な発展を願うことは当然です。企業運営によって利益を得ることも当然であり、決して卑しいことではありません。しかし、合法的でない方法や、道徳的でない方法や、他人から批判を浴びるような方法で一時的に大きな利益を上げたとしてもそれは長続きするものではありません。シェルドンは、自らの事業を継続的に発展させるための学問的な企業経営の理念と実践方法を考え出してそれをロータリーの職業奉仕の理念として提唱したのです。
 1921年、スコットランドのエジンバラでの国際大会でシェルドンは、ロータリアンの職業は利益を得るための手段ではなく、その職業を通じて社会に奉仕するために存在するものであり、儲けを優先しようとして事業を営むことが事業に失敗する最大の原因であると述べています。
 他の奉仕活動の受益者はロータリアン以外の人達ですが、職業奉仕の最大の受益者はロータリアン自身なのです。
 つまり、ロータリーの言う職業奉仕は見返りを求めない々いう奉仕ではないということです。言葉を変えると自身への還元を期待していい奉仕であります。元RI会長、ガイ・ガンディカー(1915年より後)はこのことを「奉仕を実践する者は、まず、自分が受益者でなければならない」と述べています。
 ロータリアンは、まず自分の事業の繁栄を考え、次に自分が属する業界全体の繁栄を考え、究極的には地域社会全体の繁栄を図らなければなりません。職業を待つ我々ロータリアンは、このようにして職業を通じて社会に奉仕できるというこのことがつまり職業奉仕の理念なのです。
 私達がロータリアンでいられるのも、このようにロータリーの会合に出席できるのも、自分自身の事業がうまく行っているからです。人の痛みに耳を傾けられる、困っている人達に手を差し伸べられるのも事業あるいは専門職の方も自分の職業がうまく社会の中で動いているからこそなのではないでしょうか。
 そのためには、会員個々が、自分自身を支えてくれる従業員や取引業者、品物を買ってくれる顧客に感謝しつつ、自分の職業の質を高めること、道徳心を高揚すること、これを自分の職業に反映させること職業奉仕の実践とは、この考えを自分の職場、同業者、異業者まで拡大発展させることなのです。
 ここまで、ガバナーはロータリーの綱領について理解を深めようと呼びかけているはずなのに、職業奉仕の話ばかりになってしまいました。しかし、これから話すロータリーの綱領と職業奉仕の理解は切っても切れない一対の関係にあるのです。ロータリーの綱領を理解するには、職業奉仕への理解が不可欠であるために、先に職業奉仕を取り上げさせていただきました。
 さて、ガバナーが共通理解をと強調する、いつでもロータリアンの我々のそばにあり、なのにガバナーが言わないと理解の進まない(私だけかも)ロータリーの綱領とは、なにを我々に示しているのでしょうか。
 ロータリーの綱領(資料参照)は、主文と4つの付帯項目で表されています。その主文には、「有益な事業の基礎として奉仕の理想を鼓吹し育成する」とあり、織田ガバナーは、この主文の綱領を目的と解釈し「ロータリーの目的は社会的に価値のある企業活動の基本となるよう、奉仕理念を推進し、育てる」と読みやすくされています。
 繰り返しになりますが、ロータリーの綱領の主文には、ロータリーの目的は事業を進めるに当たって奉仕の理念を推進すること、つまり各々の職業を繁栄させて行くに当たって、ロータリーで培った奉仕の考え方を基本に置き、その考え方を世の中に広め、大きく育てていくこと、と書かれています。つまり、綱領の主文は、職業を通じて社会に貢献していくという職業奉仕を目的としていることがわかります。
 そして、その目的を達成するために4つの付帯する項目を鼓吹、育成することとしています。その4項目はおおよそ4大奉仕にあてはまります。
 第1項には、知己を得ることつまり、仲間を増やして行こうとしています。
 第2項は、職業の道徳的水準を高めること、全ての有用な職業は尊重されるべきと認識せよ、業務を通じて社会奉仕するためにロータリアン自身の品位あらしめる。とあります。
 第3項、第4項は、読んでのとおりでここでは省略いたします。
 ここでは、職業奉仕と連動していると言われる第2項についてもう少し詳しく解釈しますと。
 職業の道徳的水準を高めるとは、法律で定められたことを守るといった以上のことが求められています。他の職業を尊重するとは、自分の職業を大切にするのと同様に他の職業も大事に考えるということです。品位あらしめるとは、自分の欲望をコントロールできることを言うのではないでしょうか。
 このロータリーの綱領について、原文がThe Object of Rotary とObjectが単数であることから、目的はひとつ、つまり主文を達成するために第1項から4項までが渾然一体となって存在するのです。
 私達ロータリアンが、入会時に受諾したロータリーの綱領はこのように、口−タリーの目的は、職業奉仕にあると示しています。そして、その目的を果たすために第1項から第4項までの活動を渾然一体として推進し社会の中に育てて行くように求めています。
 このようなロータリーの職業奉仕の理念は、頭の中で考えると大変難しくなってしまい、これは自分では実践などとても無理だと私自身も考えてしまいます。しかし、私達は、ロータリーに入会を許されたから職業奉仕をするのではなく、実は各自が職業奉仕を実践してきたからこそロータリーに入会を許されたのです。
 たとえ言葉にしなくても、社会において自らの事業を継続、繁栄させるのは、社会から必要とされる仕事であること、そして、自分を律する高い道徳心を持つことによって自分自身の職業に自信と誇りを持つことができる、それが事業を栄えさせることが身にしみてわかっているのです。そして、その高い道徳心もちょっとした出来心から簡単に消え去り、築き上げた信用もいとも簡単に費えることも私達は身に沁みてわかっているのです。
 ロータリーの例会の醍醐味は、そんな様々な経験をした異業種の代表が更なる向上を求めて、自己研鑽をする場であることなのです。そして、会員個々が職業奉仕の実践を確認する場でもあるのです。
 職業奉仕の実践を確認する場でもあると話しましたので、ここで、それに関連してクラブの職業奉仕委員会の活動について話します。
 今まで話したように、職業奉仕はあくまで個人が主体です。職業奉仕委員会で会員の職業の質を高めたり、道徳心を高揚させるのはとても不可能なことです。したがって、クラブの職業奉仕委員会の任務は、各々の会員の職業奉仕の実績の点検に努めることが必要です。また、間接的ではありますが、会員に対して自己研鑽を啓蒙したり、勉強会を開催して会員の質の向上に努めることなどがあります。このように、会員個々が行う職業奉仕と、委員会としての活動の職業奉仕を分けて考える必要があると考えます。
 ロータリーの用語は、訳し方や解釈の仕方でその意味の取り方が変ってくることが多くあります。ここでは、ロータリアンそれぞれが綱領や、職業奉仕といったロータリーにとって重要な言葉を自分自身で考え、解釈を加えていただければ、それがガバナーのいう綱領が大事である、職業奉仕が大事であるという共通認識に近づくことだと思います。今私の話していることは、今、私が一番合点のいく解釈を話しているだけでもあるのです。
 織田ガバナー、土屋委員長は、職業奉仕を忘れたかのような現在の市場原理主義的なロータリーのあり方に大変な危機感をお持ちです。ロータリーの口−タリーたる所以は職業奉仕への取り組みにある職業奉仕の概念「l serve」にある。これこそが、他の奉仕団体との根本的な違いであるとしています。
 土屋委員長は、この危機を乗り越えるのは先人が築いてくれた「ロータリーの精神と哲理」を次世代に継承することであると、私に示唆を与えてくれました。
 つまり、「職業倫理の高揚を図ることが、自ずと自己に還元されることを信じ、職業倫理の向上に責任と誇りを持って励むこと」これを貫くこと。そして、複雑極まりない諸規定を単純、明解に見直し、ロータリーの綱領に掲げられた「有益な事業の基礎として奉仕の理想を鼓吹し、これを育成する」の基本に立ち返ること。
 最後に余計分からなくなった方もいるかもしれません。これを、私流(始平堂流)に解釈すると、ロータリアンなら、字句などに捉われず、事業に仕事に正しい姿勢で臨み、自分のため、世のためにしっかり働き、そんな仲間を増やしましょう。ということになります。
 ガバナーの意に沿う話ができたかわかりませんが、以上で、今日の話を終わります。

ニコニコ報告: 
  
 ◇鈴木幸平会員
   昨日、阮双玉さんの結婚式が無事行われました。
   いろいろお世話になりました。
   ありがとうございました。

 ◇田仲正道会長
  地区職業奉仕委員会の始平堂様貴重なお話ありがとうございました。
  また、昨日は元米山奨学生の阮さんの結婚式に出席し涙もろくなっている自分に気がつきました。
  ダブルのニコニコです。

出席報告:
在籍者数:52名 
出席者数:29名 
本日の出席率  :55.77% 
前々回の出席率:86.54% 
事務局:〒290−0056 千葉県市原市五井5584−1 五井グランドホテル
      TEL0436(23)1211 FAX0436(23)1217
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