市原中央ロータリークラブ週報      2014.1.7
第1231号

国際ロータリー第2790地区ガバナー 関口 徳雄
第2790地区第3分区Bガバナー補佐 石井 七郎
会 長:谷川 安男
幹 事:野田 晴己
例 会:毎週火曜日12時30分点鐘 五井グランドホテル

点 鐘:谷川安男会長
ソング: 
司 会:宮野順功SAA
お客様:米山奨学生 パチャラニヨム・ギッサナーさん

例会内容
 点鐘
 会長挨拶 谷川安男会長
 幹事報告 野田晴己幹事
 卓話上期を振り返って 谷川安男会長
 ニコニコ報告 出席報告
 点鐘 閉会

会長挨拶 :谷川安男会長

皆さん、新年あけましておめでとうございます。
皆さんにおかれましても、素晴らしい平成26年をお迎えのこととお慶び申し上げます。
本日のお客様は、米山奨学生のパチャラニヨム、ギッサナーさんです、
ようこそいらっしゃいました、ごゆっくりお過ごしください。


幹事報告: 野田晴己幹事
  
 な し

委員会報告:  

 な し

卓話上期を振り返って:谷川安男会長

 さて、今年は甲午(きのえうま)の年です、甲はかぶと,よろいを意味して、殻を脱ぎ捨て新しい芽が出始める年であり、甲は物事の始まりを意味しているといわれています。
 牛の方位は南『子牛線』は北を示す子と南を示す牛に由来します。
牛は本来杵という字を書きます、突き当たる、逆らうの意味を持ち草木の成長が極限を過ぎ、衰えの兆しを見せ始めた状態を表しているといわれます。
 前回の甲牛は、1954年私も2歳の時、何も覚えていませんが日本の高度成長が始まった年でした、2014年甲牛のエネルギーは、制御が難しいようですがうまく暴れ馬を乗りこなして今年1年を無事に過ごせればいいと思います。
 今年最初のロータリーの話は、国際ロータリー75周年祝賀会での桐生ロータリークラブ前原勝樹PGのロータリーと二宮尊徳についての講演を抜粋して紹介します。
 二宮尊徳とロータリーという取り合わせはいかにも馴染まぬ感じである。特に我々が小学校で教わった二宮金次郎は、小学時代の話で芝刈り、縄ない、草鞋を作り、親の手助け弟の世話し手本は二宮金次郎であれば尚更の事である。
 しかし、日本に於けるロータリー創設者、米山梅吉さんは、そのスピーチにしばしば尊徳の言行を引用し、また、戦前の大阪ロータリアンである土屋元作氏は『ロータリー以前のロータリー二宮尊徳』と題して英語の講演をアメリカ各地にで行い好評を博したと伝えられている。この二人の先輩が援用した尊徳の寓語を紹介して見る。
 尊徳は嘗て門人の一人と箱根湯元に入湯した。その宿では湯船がいかにも浅く、湯が膝の上すこししかない。門弟がこれを難ずると、翁曰く、もしこれより深ければ子供は溺れるし、、盲人には危険である。丈夫な大人は屈めばすむことである。自分の物差しで他人を計ってはいかん。すべては相手の身になって考えるべきである。と。翁は尚つゞけた。すこしヌルイ風呂に入る。焚き口の方に熱い湯を自分の方へ掻きよせれば、熱いのは自分を通りすぎて、ヌルイのが次から次に廻ってくる。この反対にヌルイ部分を掻きよせれば、却って熱いのがどんどん廻ってくる。「奪うに益なく、譲るに徳あり」とはこのことである。と。
 それに、もう一つ有名なのは水車の話である。水車はドップリ水の流れに潰ってしまっては廻らない。又、逆に自ら離れてしまっても廻らない。適当な深さ、即ち心棒の一寸下まで水流に入れられた時最もよく廻転する。水車の廻転は人生である。水の流れは慾望である。そして、水の上に出た部分が逆に廻転するのは他人への奉仕である。慾が深すぎては自分も亡び他人にも尽せぬ。
 逆に慾がなさすぎて他人のためばかり考えていても、それは成立たないことである。翁はこれを「欲を持って働き、慾を制して世の中の為を想え」とも訓えている。尊徳の思想が滅私奉公ではなく、自他共栄である点でロータリーにぴったりであることに驚く。自分は農村改良の役人であって、学者ではない。従って教えることは何もない。敢えていうなら自分と一所に働け、と。こうした内弟子も増える一方なので、奥州相馬藩の家老の如きはそれさえ断れた。然も彼は諦めず、近所に寺子屋を開業して生活をささえ、夜は陣屋の緑先に坐って内なる尊徳の訓えをぬすみ聞いた、という。この人により相馬領の復興は最も成功したものの一つで、明治政府にも大きな貢献をした。
このようにして十ヶ月ということで引受けた桜町領は七ヶ年で既に成功を納めて藩候に答申が出来るようになった。いま、この成功の跡を検討してみると、ハーバート・テーラーの四つのテストによるアルミニウム工場の再建に酷似していることがわかる。
 第一に実体調査である。これは「真実かどうか」の実践である。第二に殿様はじめ農民の生活の最低限度を定めて、これを実行させた。これは「公平」である。又信賞必罰も公平の項に入るのであろう。第三に村内巡視である。これは好意と友情を深めたので、テスト第三項に合致する。最後の飢饉対策は「皆んなのため」を想えばこその英断で、第四項に合致している。
 このように桜町仕方(奉仕の仕方)の立派な成功は、決してスムーズにのみは進行しなかった。陣屋には武士の役人もいて、農民出である尊徳の名声は快よしとしなかった。又耐乏生活に甘んぜぬ名主等の上層部の中傷もあった。これら組みする不平農民が探し廻ると成田不動尊に三七二十一日の断食に参籠していた。反徒が改心したとの報で尊徳は断食の空腹のまゝ急いで桜町まで歩いて帰ったという。彼曰く、自分は火焔の中に攱立する不動妙王の不退転の決意に動かされて、勇躍再出発のため帰って来たのだ、と。その後の農民の反抗はなかったという。
 ロータリーでは「奉仕の冒険」という言葉がある。よい事はやすやすとは出来ない。利害得失や世評を気にしては奉仕は出来ないものである。我々は尊徳の冒険と挑戦に敬意を表さぎるを得ない。
 桜町仕方を成功させたのを知った幕府は諸候からの讃辞にも動かされて、尊徳を士分に取り立て、日光神領二万石の復興を彼に託した。彼は嬉ばなかったが、君命もだし難く、二十年骨身をけずった桜町から日光今市に移った。いまその陣屋跡は報徳会館となり、ロータリークラプの例会場に当てられていた。今市に移った尊徳は七十才に近い老境であり、健康も次第に損われて領内巡廻も意のまゝでなかった。そこで毎月一回農民を陣屋に集めて情報交換会を行った。この場所で毎週ロータリーの例会が持たれているのも奇しき縁と云うべきか。付記すると、小田原時代には青少年を自宅に集め、茶飯を炊いてこれを遇して指導を行ったという。この旧宅が今、市立青年の家になっていることはローターアクト・インターアクトの想い出させるものがある。
 この今市には坐像、小田原在には立姿の尊徳像がある。身体六尺余、体重二十五貫を超へ、巨漢偉丈夫であったのだ。心身とも人に優れたこの英傑も歳には勝てず、七十才を目の前にして、今市陣屋で長逝された。従って墓所は今市市にある。
 尊徳は幼時から勉学に勤しんだが所謂学者ではなかった。むしろ学者を軽蔑した。書物は氷の如きもので、人間の温い心で融かされて水となった時はじめて世の中の役に立つ。学者は氷をツララにする程度のことであると。これは手続要覧がロータリーではなく、これを善意で解読実践された時はじめてロータリーになるのと同じ意味である。
 終りに、尊徳の哲学について考えてみよう。尊徳は「勤」「倹」「譲」三徳目を以て生涯を貫いた。
 「勤」は云うまでもなく勤労である。彼は七十年間をよく働き通した。勤労こそ彼の生涯を象徴するものと云える。はじめは貧困から立直るため、立直ってからは天恩に感謝して働き、終りには世のため人のために働いた。勤労が感謝であるという思想は既述した通りであるが、繰り返して云う。人間が生きられるのは自然の恩恵である。この天恩を一層拡大することこそ天恩に報ゆる所以である。これが勤労である。即ち草本の繁る力を応用して米を作り、不用有害な日の草は自然に逆ってもこれを抜き収穫を増す。これが農業であり、勤労である。従って、彼の動労観は生活のためであると同時に天恩に感謝するという口ータリーの職業奉仕精神と同致するものである。
 次に「倹」であるが、これは云うまでもなく物を大切にしてこれを貯蓄し、有事の際に役立てることである。これがあってこそ他人への奉仕が出来るのであると説いている。
 最後に「譲」であるが、これこそ彼が最も力説するところの徳目である。譲とは自分が穫た収益をストレートには消費せず、必ずワン・ステップ置いて使うということである。そのワン・ステップとは、将来のために備える。家族、近親者のために使う。困っている人々を助けるため、ひいてはよりよい地域社会のために流用する、ということである。これは相手の身になって考えるというロータリーの奉仕に相当するもので、譲こそ奉仕の理想の信念に合致していると思う。要略、尊徳は貧困の中に育ち、勤労によって身を起こし、倹によって力を蓄え、譲の精神を以て公共に奉仕した人であったのである。
 私はかつて「ロータリーと日本人」という講演の内で、日本に於けるロータリー発展の基礎は国民の教育に在り、特にロータリー以前のロータリアン二宮尊徳の存在を重視しなければなるまいと論じた。小学校時代に教えられた模範的少年、二宮金次郎はいまや模範的先輩ロータリアンであり、日本人の誇りとして再認識すべき時機であると想う。


結婚・誕生祝
<結婚祝>
 浅野薫之会員/古地昭夫会員/大倉祟会員/千葉英隆会員/
 谷川安男会員/時田清次会員/田村雅治会員/

<誕生祝>                
 子安良夫会員/藤原勝次会員/田中勝会員/

<奥様誕生祝>
 新井夫人/毛利夫人/山﨑夫人/武山夫人/

ニコニコ報告: 


出席報告:
在籍者数:51名 
出席者数:35名 
本日の出席率  :76.08% 

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